会社設立・法人成り、株式会社か合同会社か?

2014-06-24

 

会社設立のメリット、デメリットにつきましては以前よりUPしております。

 

 

起業支援・会社設立支援プラン/会社設立のメリット・デメリット

http://www.takeshita-tax.com/?page_id=13

 

 

 

今回は会社設立の際、株式会社・合同会社どちらが望ましいかについて説明させていただきます。

 

 

(無限責任社員が含まれれる合名会社・合資会社につきましては割愛させていただきます。)

 

 

 

Ⅰ 共通点

 

 

① 出資者

 

 

株式会社の出資者を株主、合同会社の出資者を社員といいます。

 

 

これらの会社が万一倒産してしまった場合、出資した金額の範囲で責任を負う事になります。

 

 

これを「有限責任」といいます。

 

 

 

一方、出資した金額以上に責任を負わなければならない(個人財産を売却してでも)事を「無限責任」といいます。

 

 

 

株式会社、合同会社の出資者はともに有限責任となります。
また、株式会社、合同会社ともに資本金1円より設立が可能です。

 

 

 

 

② 税制

 

 

株式会社、合同会社も税務的には同じです。

 

(会計・決算書上表記が異なる事はありますが。株式会社:株主資本  合同会社:社員資本 等)

 

 

個人に比べ経費として認められる範囲が増え節税する事が可能です。

 

 

 

 

 

Ⅱ 相違点

 

 

① 知名度、信用度

 

 

「株式会社は聞いた事あるけど、合同会社は…。」

 

 

という方も多いかと思います。

 

 

合同会社は、会社法施行に伴い新しく出来た会社形態です。(平成18年)

 

 

 

よって認知度が低いのは当然で、そういう点では株式会社の方が取引先・金融機関等に対しての信用力が高く、従業員募集に対しても有利に働くかもしれません。

 

 

(ただし、それは一般論に過ぎません。実態がどうかが大切です。)

 

 

 

②  設立登記費用

 

 

株式会社は定款認証代が5万円、登録免許税が15万円かかります。

 

 

一方、合同会社は定款認証代が0円登録免許税が6万円と低コストで会社設立が可能です。

 

 

合同会社設立の決め手は会社設立費用が安い!!

 

 

そう言っても過言ではありません。

 

 

 

③  所有と経営

 

 

株式会社は所有(出資者:株主)と経営(経営者)が分離しております。

 

 

一方、合同会社は所有(出資者:社員)と経営(経営者)が一致します。

 

 

また、株式会社には必須である株主総会合同会社は不要です。

 

 

よって合同会社の場合、社員は業務執行権を有し迅速かつ柔軟な会社経営が可能となります。

 

 

(ただし、中小企業の場合、所有者=経営者(一族含む)の株式会社の形が圧倒的に多いです。)

 

 

 

 

④ 出資比率

 

 

株式会社の場合、経営の参画権や配当金等の受取りは出資比率に応じて決まります。

 

 

一方、合同会社の場合はこれらを定款で事由に定める事ができます。

 

 

 

⑤  取締役の任期

 

 

会社法施行により、株式会社における取締役の任期が原則2年ですが一定要件を満たす事で最長10年まで伸長する事が可能になりました。

 

 

一方、合同会社には取締役の任期の定めがありません

 

 

これにより役員改選登記によるランニングコストがかからない事にもなります

 

 

 

⑥  その他

 

 

例)

 

決算公告の義務(株式会社はありますが合同会社はありません。)

 

 

肩書きが違う。(株式会社は代表取締役合同会社は代表社員 等)

 

 

 

 

Ⅲ. まとめ

 

 

先にも触れましたが対外的な信用(得意先拡大、資金調達)といった点から、

 

 

一般的には(特にB to B(企業相手)の業種であればなおさら)株式会社設立をお勧め致します。

 

 

 

できるだけ初期コストを抑えたい、同族経営でこじんまり仕事をしたい、

 

B to C (消費者相手)の業種で株式会社かどうかは影響ない、

 

という事であれば合同会社も選択の一つかと思います。

 

 

 

また、合同会社から株式会社への組織変更は可能です。

 

 

個人、法人の有利不利と合わせてお気軽にご相談いただければと思います。

 

 

 

 

 

 

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30代税理士 竹下 和彦

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